若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

声優はすごいか

今日の近鉄電車は、遠足だらけであった。

朝、小学生でいっぱいの電車に乗った。
にぎやかである。
よろしい。

乗り換えると、幼稚園児でいっぱいであった。
にぎやかである。
よろしい。

帰りの駅で、大量のお年寄りが乗り込んできた。
「歩こう会」というゼッケンをつけている。
遠足ですね。
にぎやかである。
が、小学生や、幼稚園児のにぎやかさとは、ちょとちがう。

散髪に行く。
主人と奥さん二人の店だ。

テレビで国会中継をしていた。
女性議員が質問しているのを見ながら、奥さんがしきりに感心する。

「頭いいんやろねー。私ら、あほやから、あかんわ。何言うてるのか、さっぱりわからん。頭悪いと、あかんわ。お坊さんが読むお経も、意味があるんやてねえ。私ら、ムニャムニャ言うてるとしか聞こえんけど、いいこと書いてあるらしいねえ。私ら、さっぱりわからん。あほやから」

このへんまでは、私も笑いながら聞いていたが、奥さんは、ヘンなことを言い出した。

「私ら、頭悪いけど、頭のいい人はすごいネエ。声優て、すごいと思うわ。ヨン様のドラマ見ても、感心するわ」

奥さんは、ヨン様のファンである。大きなポスターを持っているのが自慢だ。
それにしても、声優のどこがすごいのか。

「声優って、すごいねえ。韓国語でも、英語でも、ドイツ語でも、なんでもできるんやもんねえ」

はじめ、奥さんが何を言おうとしてるのかわからなかった。

しきりに、「韓国語でも、英語でも、ドイツ語でも」と繰り返す。

どうやら、奥さんは、声優というのは、同時通訳みたいなものと思っているようだ。

いくらなんでも、とは思うが、そうとしかとれない。
確認しようかとも思ったが、こわくてできなかった。