さて、話題をがらりと変えて、はなちゃんである。
生後40日、その成長ぶりはめざましいと言いたいが、微妙である。
身長、体重を測ってるわけではないので、何となく大きくなってるな、という感じだ。
何かの拍子に、はっきりわかるときもある。
おっぱいを飲むとき、今までは、じたばた暴れても、ママの胸を引っかくくらいであった。
最近、じたばたすると、ママの顔を引っかくようになった。
大きくなっているのである。
何かを見るとき、以前は、目玉がギクシャク動いたが、最近は、割合なめらかに動くし、首も同時に動くようになった。
見たいものがある方向に首を動かす。
はなちゃんの意思で、首を動かしている。
「はなちゃんの意思で」、という例は少ない。
手や足は、相変わらず、勝手に動いてると思う。
はなちゃんは、まだ、自分の手足を、手足のごとくに動かすことができない。
舌を出すのでもそうだ。
はなちゃんが出したくて出しているのではない。
舌が出たいとき、勝手に出ていると思う。
そりゃあ、舌だって、いつもいつも口の中に納まってるのはイヤだろう。
たまには外に出たいでしょう。
成長するにつれ、脳がのさばってきて、舌が自由に出入りするのを許さない。
舌にとっては、不本意なことだ。
私たち大人は、意識的に舌を出す必要があると思う。
舌の身になって考えてやりましょう。
ママとおばあちゃんが、はなちゃんに、いろいろ音楽を聞かせてる。
情操教育ですね。
二人の話では、モーツアルトの曲はだいたい好きなようで、歌手では、マリア・カラスより、シュワルツコップが好みだということである。
真剣な表情で聞き入るので、わかるのだそうだ。
私は、二人が、はなちゃんに『鹿せんべいツイスト』を聞かせようと、いつ言い出すか、じっと待っているのであるが、なかなか言い出さない。
「はなちゃん、これがおじいちゃんが作った曲だよ。おじいちゃんが歌ってるんだよ」
はなちゃんが、私の歌に合わせてツイストを踊り出す!
作ったかいがあるというものだ。
それにしても遅いな。
いつ聞かせるつもりだろう。
生後40日、もうそろそろいいんじゃないでしょうか。