若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

シルバーサービス

何歳から「シルバー」というんでしょうか。

「老人会」は、昔は60歳からだったけど、今はどうなってるんでしょうか。

40年ほど前、60歳になった父に、老人会から入会案内が来た。
父は、「入らん」と、機嫌が悪そうであった。
母は、「そういう決まりなんやからしかたないでしょ」と、面白そうであった。

10年ほど前、会社の近くの老人会から寄付のお願いが来た。
会員が増えて、会員名簿の印刷代が足らなくなったのだそうだ。

その老人会の会員のFさんが、「会長にも困ったもんだ」と嘆いていた。
「市から補助金が出る」と喜んでいるというのだ。

Fさんは、「あんたねえ、補助金て、ワシらの税金でっせ。老人会でもろて喜んでたらあきませんで」

きのう、娘が近くのドラッグストアに行った。
この店では、月一回、「シルバーサービスデイ」というのがある。
60歳以上だと、何%だったか割引になる。

レジで、娘の前に、私たちと同年輩の夫婦が立っていた。
レジの若い女性が、奥さんに、「今日はシルバーサービスデイなんですが」と言った。

娘の目には、奥さんの方はとてもシルバーには見えなかった。
言われた奥さんは、顔色を変えた。

このわたくしに何を言うか!というとこでしょう。
心外である!

非常に気分を害したようで、ムカ〜ッとした雰囲気丸出しの口調で、「シルバーって、何歳から?!」と詰問した。

にらみつけられたレジの女性は、焦り気味に、「ろ、60歳からです」と答えた。

「まだなってないわっ!」

憤然としてカネをたたきつけると、かごをひったくるように向こうへ行った。
向こうへ行ってから、ご主人となにやらコソコソ話していた。

話していたと思うと、またレジに戻ってきた。

「今日が、シルバーサービスデイなのね?」
「は、はい」
「主人でもいいのかしら」
「は、はい」

と言うことで、一旦払い戻しを受けたうえ、あくまでもご主人のシルバーサービスとして、割引料金を支払った。

複雑な女心と見るか、単純と見るか、判断の分かれるところである。