ロサンゼルスの娘から、毎日のように、メールとはなちゃんの写真が届く。
はなちゃんがいなくなって、がっくり落ち込んでいる年老いた両親を気遣ってくれているのだと思います。
今日のメールに、ロサンゼルスの気候について、罰当たりなことが書いてあった。
行く前から、気候がいいと聞いていた。
たしかにいいようだ。
それを、娘は、「気候がいいということは、単に晴天が続くだけのこと」てなことを書いてきた。
向こうでは、洗濯物を外に干せないので、晴天の有り難味も半減するのだろうか。
それにしても、「単に晴天が続くだけ」はないでしょう。
単に曇天が続くだけ。
単に雨が降り続くだけ。
単に雪が続いて三メートルほど積もってるだけ。
気候の話はまあいいとして、はなちゃんの写真がなかったのは納得できない。
「最近、両方とも完全に二重まぶたになって、カワイさ倍増です!」と書いておきながら、写真を送ってこないとはどういう了見じゃ。
娘が送ってくる写真をプリントして作る、「はなちゃんロサンゼルスアルバム」が二冊目に入った。
奈良版12冊とあわせて堂々14冊。
さすがはなちゃん、立派なもんです。
ロサンゼルスからの写真、どれもうれしいが、ちょっと気に入らんのは、はなちゃんがパパに抱かれて楽しそうに写ってるやつだ。
むかつく、というか、そういう写真を見ると、しばし憮然、という感じですね。
あきて、すてられた、ほこりにまみれた人形になったような気がする。
六ヶ月間、献身的に尽くした私を見捨てて、パパに乗り換えた薄情なはなちゃん。
まあいいけど。