若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

「ニアミス!」

高校の美術部の後輩Nさんからメールが来た。

彼女は、二、三年後輩の、才色兼備の人である。

はは〜ん、Nさんが「今日はラッキー!」を読んでるから、「才色兼備」なのだな、とピンときた人は、頭よろしい。

ふだん、何のやり取りもないNさんから、「ニアミス!」というタイトルでメールが来たので、いったい何のことかと思った。

3月30日の、小倉遊亀展のことであった。
いや、そんなレベルの高い話じゃなかった。
兵庫県立美術館のレストランが満席だったことであった。

3月30日、私と家内は、1時前に着いて、30分ほど待って、1時半ごろから食事をした。
彼女は、1時過ぎに着いて、45分ほど待って食事をしたというのだ。

私が食べてる時、彼女が入ってきたはずだ。
私は、入り口からすぐのところで食べてたから、彼女は、私の横を通ったに違いない。

おたがい気づかなかった。
当然だ。

私は、30分待たされて、腹ペコであった。

出てきたサラダをバリバリ食べて、行儀が悪いと家内に怒られた。
パンをむしゃむしゃ食べて、再び家内に怒られた。

ステーキを持ってきたボーイが、「こちらは・・・」と悠長に説明しかかるのを、「やかましー!」と皿を奪い取ってフォークで突き刺して、三度家内に怒られた。

たぶん、その最中に、45分待たされて空腹に耐えかねたNさんが、ボーイの「こちらでございます」との案内ももどかしく、「どこやねん!?」肩を小突きながら席に向かって突進したと思われるので、彼女が大先輩の私に気づかなかったのも無理はないし、むさぼり食ってた私が、可愛い後輩に気づかなかったのも無理はないでしょう。

さて、メールのタイトル、「ニアミス」であるが、これは、航空機の異常接近、もう少しのところで空中衝突の大惨事という状態を指す言葉である。

また、航空機に限らず、幸いにして事故には至らなかったものの、事故寸前のきわめて危険な状況を指す。

私と彼女が、兵庫県立美術館のレストランですれちがったことは、「異常接近」、大惨事寸前の、「ニアミス」なのであろうか。

まあ、何となく使っただけで、彼女に他意はないと思いたいが、ひょっとすると、他意があるのかもしれない。

まあ、他意があるといっても、彼女が腹ペコで、気が立っていただけかもしれない。

細かいことは気にしないでおこう。