去年から、「T美術研究所」で、デッサンの勉強をしている。
美大受験予備校である。
受験生とイーゼルを並べて描く。
見ていて、楽しそうだなと思う。
不思議である。
自分の受験生時代は、楽しくなかった。
すっかり忘れてしまったけど、楽しいものではなかったというかすかな記憶はある。
T美術研究所の受験生達は、どういうわけか楽しそうである。
先日、クロッキー会があった。
現役受験生、一浪、二浪、いろいろである。
色々であるが、みなワイワイ楽しそうだ。
現役女子高生が、始まる直前まで、焼きそばをむしゃむしゃ食べていた。
先生が、時間までには食べ終えて片付けるよう注意した。
猛烈な勢いで食べ始めたが、「ちょっとむりっぽい」とか言って、友達に皿を持って行って、一口ずつ食べてもらってた。
気楽そうである。
大人は私一人で、「悠々自適」の私が一番気楽な身分のはずだ。
しかし、受験生の方が気楽そうな気がする。
「受験生」対「悠々自適」ではなくて、「ハイティーン」対「64歳」の差なのであろう。
研究所のクロッキー会に何度か参加して、カルチャーセンターより、いいモデルさんが来てるように思えた。
モデル事務所で、美術予備校とカルチャーセンターで、差をつけてるのではなかろうか。
と思ったが、そうではなくて、美術予備校とカルチャーセンターでは、モデルさんの気合がちがうのかもしれない。
いや、カルチャーセンターも、皆さん真剣ですよ。
真剣ですが、「張り詰めた空気」とまではいかない。
そのあたり、モデルさんの気合の差になるのかもしれない。
いや、ひょっとすると、私自身が、カルチャーセンターより研究所の方が気合が入っていて、そんな気がするのかもしれない。
モデルさんの件、研究所の先生に聞いてみよう。