若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

演劇2

芝居を見て感動したのは、中学生の文化祭が、最初で最後だ。

私が通ったのは、大阪の夕陽丘中学です。
優雅で素敵な名前ですが、場所も校舎も、全然優雅でもなければ素敵でもありませんでした。
初めて学校を見たとき、名前とあまりに違うのでがっくりきたほどです。

進学に力を入れたからか、文化祭が何年かなかったそうです。
私達が入学する少し前に復活したということでした。

美術の先生が、「それを夕陽丘ルネッサンスといいます」といったのを聞いた時、いくらなんでもおおげさではないかと思いました。

さて、劇の話です。
先生たち出演の劇があった。

菊池寛作「父帰る」。
熱演であった。
先生たちが、真剣に演じる姿が、ヘンに思えたが、そのうち引き込まれてしまった。

家族を捨てて家を出た父親が、年をとって突然戻ってくる。
母親や、弟妹は許す気になるが、一家の柱となって苦労した長男が許さない。
長男にののしられ、悄然と立ち去る父親。
茶の間は重苦しい沈黙に包まれる。
突然、長男が立ち上がって、「お父さん!」と叫んで、はだしで後を追う。

感動的なラストシーンである。

長男が、弟や妹達に、父がいないためにどれだけ苦労したか忘れたのかと叫ぶ場面が記憶に残ってる。

お母さんといっしょに、築港から飛び込もうとしたこと、教科書が買えなくて、友達に借りて写したこと。

これだけはっきり思い出せるのだから、先生達、かなりの熱演、名演だったんでしょうな。

ついでに、高校のときの、照明係をしたクラス劇の一場面も思い出してしまった。
その場面だけ、鮮やかに思い出した。

舞台の袖で見てたら、主演の杉田君(だったと思う)が、舞台中央で、思い入れたっぷりに、「アンか・・・いい名だ」と言った。

だっさ〜〜〜!と思いました。

名演、熱演でなくても、記憶に残るもんですな〜。