郵便受けに、「高齢者向けカルチャースクール」の広告チラシが入っていた。
私のために入れたのではなく、高齢者の多いこのあたり一帯に入れたのだろうけれど、なんとなく、面と向かって手渡されたような気がする。
「マージャン教室」「スポーツ吹き矢」「絵手紙」などの講座がある。
「介護保険は使いません」と書いてあるのは、どういう意味であろうか。
私が通ってる某新聞社のカルチャーセンターは、「高齢者向け」とはうたってないが、高齢者ばかりだ。
受講の更新時期には、受付に高齢者の行列ができる。
今年から、更新時期になると、受付前にイスがずらりと並ぶようになった。
座って行列して下さいという、行き届いた心配りである。
十数年前、親戚の老婦人が、「老後なんてないですよ!老後があると思ったら大間違いですよ!」と力説していた。
その人は、親の介護で大変だったようだ。
昨日カルチャーセンターに行ったら、私と同年輩の女性Aさんが休んでた。
お母さんの介護とのことであった。
長らく休んでたBさんが来ていた。
娘さんのお産の世話と聞いていたのだが、それがすんだと思ったら、ご主人の病気。
来週が手術だそうだ。
娘の世話、孫の世話、夫の看護、親の介護、皆さん大変です。
70代の女性Cさんが、珍しく休みであった。
この人は、ご主人をなくして気楽な一人暮らしだ。
絵はうまい方で、熱心である。
絵を描いている最中に、Cさんと仲良しのDさんのケータイが鳴った。
Cさんからの電話で、今日の人物画教室を忘れていたのだそうだ。
だいじょうぶかな。
病気の夫を抱えた上、二十歳(!)になるとかいうネコの世話で大変という人もいる。
かと思うと、ネコの赤ちゃんを拾って、「その子に手がかかる」と言って休む人もいる。
女性はいろいろ大変ですね。
三十数年前の友人の結婚披露宴での来賓の挨拶を思い出す。
彼は医者で、家はリッチで、アメリカのスポーツカーに乗ってた。
披露宴も、テレビでおなじみの司会者、BGMは弦楽四重奏と、豪華なものであった。
その来賓の挨拶はすごかった。
「新婦○子さんに、一言申し上げます。妻たるものは、若き時は娼婦のごとくあれ。中年にあっては秘書のごとく、老年にあっては看護婦のごとくあれ」
その挨拶のせいかどうかは知らんが、二人はすぐ離婚しました。