若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

インフルエンザ予防接種

インフルエンザ予防接種に行ってきました。

何年か前、インフルエンザにかかって、死線をさまよって以来、毎年予防注射をしてます。

私は、平熱が35.5度くらいで、36.5度になると、頭がボーっとしてきます。
37度で、頭ガンガン、38度が限界で、家内に「一思いに殺してくれ!」と、うわごとのように叫んで鼻で笑われるというのが、いつものパターンです。

家内に鼻で笑われるのは慣れてましたが、20年ほど前、38度で歩くこともできず、往診を頼んだとき、やってきた近所のお医者さんが、高熱にうなされ七転八倒、苦悶にのたうつ私の枕元で、「だいぶ苦しいようですな」と、笑いながら家内としゃべってたのは情けなかったです。

で、そんな屈辱を二度と味わいたくないものだと、かかりつけのM医院に行きました。

インフルエンザの予防接種は痛いという記憶があったので、腕を出して身構えて、サア来い!と先生をにらみつけた時、先生が、「ハイ、すぐ帰らず、待合室で15分ほど待っててください。気分が悪くならなかったら、帰ってください」と言ったので、カックンとなった。

え?もうすんだのか?
ほんとに予防接種してくれたのかな?
痛くもかゆくもなかったですが。

待合室ですわってたら、80代半ばと思える、太った白髪の上品な老婦人が入って来た。
そして、ソファにすわっていた少し若い、やはり上品で小柄な白髪の老婦人を見て、声をかけた。

「あら〜、林さん!お久しぶり。お変わりございませんか」

林さんの奥さんは、微笑んでうなずき、一言二言答えた。

「そうですか。最近は、あまり外出もしないもので・・・」
色々話すのに対して、林さんの奥さんは、微笑みうなずきながら控え目に答えていた。

そこへ、家内の友人のAさんが入ってきた。
太った老婦人の知り合いらしく、声をかけた。

太った老婦人は、「あら、Aさん。今ね、林さんの奥さんと、おしゃべりしてたの」と言った。

Aさんは、一瞬黙った。
そして、「その方、林さんの奥さんとちがいますよ」と言った。

太った老婦人は、きょとんとして、「林さんの奥さん」をじっと見た。
「林さんの奥さん」は、微笑んで会釈した。

私は、気分が悪くなるどころか、非常にご機嫌で、M医院を後にしたのであった。