若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

前後

きのうは「裏表」で今日は「前後」です。

カルチャーセンター人物画教室も、家庭の事情で久しぶりです。
今回のモデルさんの初日に参加できませんでした。

初日に皆さん描く場所を決めます。
当然描きやすい場所を選ぶ。
結果として、描きにくい場所が残る。

描きにくい場所とは?

描き手に向かって足が伸びてくるとか身体が伸びてくるとかいう場所です。
前後関係、奥行きを表現するのはたいへんむずかしいです。

で、久しぶりに参加した私に残されていたのは、「前後関係むき出しの場所」であった。

モデルさんが長いすに身を横たえ、私に向かって足を投げ出している。
いや、別にモデルさんが特に私に向かって足を投げ出してきたというのじゃなく、投げ出してる場所に私がイーゼルを置いたのです。

ポーズをしたモデルさんを見て、私は、「う〜む」とうなりました。

前後関係というか奥行きというか、まあ、そのようなものが、むき出しの赤裸々、あからさまに白日の下にさらけ出されている。

ここまでくると、モデルを描くというようなもんじゃないです。
前後関係を描く、奥行きを描く。

皆さんが描いてる方から見ると、モデルさんは長々と身を横たえてる。
私の方から見ると、モデルさんは、何だか縮こまって見える。

縮こまった上で、足だけ私に向かって投げ出してる。

腰から足にかけてどうなってるかよくわからない。

先生がいつもいいます。

「皆さんの絵は、服の中で身体がどうつながってるかわかりません。服の上の方から顔が突き出して、袖から手が突き出して、スカートから足が突き出して、みんなばらばらで服の中でつながってない」

そうなんですよ。
特に、スカートの中で腰と足がどうつながってるかがわかりにくいんです。

では、裸婦ならちゃんと描けるのか。

そういわれると、つらい。

裸婦をちゃんと描けないくせに着衣が描けるわけがない、ということになると思いますが、まあ、あまりカタイこといわないで。