「睡魔に襲われる」といいます。
「魔物」が襲ってくるんですね。
まあ、うまい言い方だと思います。
思いますが、はなちゃんやゆうちゃんを見てると、「そうじゃない」と思います。
赤ん坊が眠りに落ちていくところは、どう見ても「睡魔に襲われる」てなもんじゃないです。
そんな、おどろおどろしいもんじゃない。
「眠りの天使にいざなわれる」という感じです。
今日も今日とて、ゆうちゃんを超豪華高級乳母車に乗せて散歩しました。
ゆうちゃんはご機嫌でにこにこ笑ってるので、遠出としゃれこみました。
いつもは三丁目自治会領域内をもれなくくまなくわけへだてなく戸別訪問的巡回するんですが、今日のゆうちゃんはあまりにご機嫌なので、バス道路を横切って一丁目領内に侵入、超豪華高級乳母車、三国一の赤ん坊ゆうちゃん、イケメンナイス爺を見せびらかしてのし歩こうと、颯爽とバス道路を横切り、公園横の道路の赤や黄色の落ち葉を超豪華高級乳母車の金色まばゆい車輪で踏み鳴らし、ああ、去年の今ごろは、はなちゃんを乗せてこの落ち葉を踏み鳴らしたのだと感慨無量うたたへんぺん、万感胸に迫る思いでゆうちゃんを見たら、ありゃ!
ね、寝てますがな!
ゆうちゃん!と声をかけたら、目を閉じたまま、にやりと渋い笑顔!
あとは、ゆうちゃん!ゆうちゃん!と呼びかけても知らん顔で、さっきまであんなににこにこしていたのに、突如眠りの天使たちが舞い降りたようで、クッションにもたれてすやすやと眠るばかりであった。
小一時間散歩のつもりが十五分で切り上げて、ママとおばあちゃんが待つ我が家に戻ったのでした。