福岡国際マラソンをテレビで見ました。
優勝はケニアのダビリ選手、二位も同じケニアのムワンギ選手でしたが、これほど一位、二位を無視した中継も珍しいのではなかろうか。
はじめの方の一位集団を抜け出してからは、二人ともほとんど画面に出ませんでした。
二位のムワンギ選手なんかまったくうつらなかったんじゃないでしょうか。
まあ、オリンピック出場がかかった日本人一位争いに注目が集まるのはしかたないにしても、ケニアの二人には気の毒に思いました。
それはさておき、「市民ランナーの星」埼玉県職員の川内選手はすごかった。
わりと早い段階でズルズル遅れだしたときの顔つきを見て、これはあかんな、と思ったんですが、いや、すごいわ。
私ごときが、「これはあかんな」などと思うのがあかんのである。
「箱根の山の神」今井選手との激闘を制して三位に入ったのには敬意を表します。
ただ、いつものこととはいえ、解説の人が、勝負を分けるのは二人の意地と執念の差だと力説するのには首をひねりました。
意地と執念に縁のない私ごときが首をひねってはいかんのですが、優勝したダビリ選手が、意地も執念も関係おまへんというような涼しい顔ですたこらさっさと優勝したのを見ると、首をひねらざるを得ない。
意地と執念の差より、すたこらさっさ度の差なのではなかろうか。
そう思うのは素人の浅はかさで、日本とケニアのマラソンはちがうのかもしれない。
日本のマラソンは意地と執念で、ケニアのマラソンはすたこらさっさなのかもしれない。
いずれにせよ、川内選手の意地と執念はすごかったけど、ダビリ選手のすたこらさっさもすごかったです。