久しぶりにゆうちゃんと風呂に入りました。
パパが出張で、ママとゆうちゃんがウチに来てるんです。
ゆうちゃんと風呂に入るのは半年ぶりくらいで、ゆうちゃは、「おじいちゃん、いいお湯だね!」とニコニコ顔でご機嫌、てなわけにはまいりませんですよ。
そんなことは期待してません。
家内が、「私がいれます」と止めるのを振り切って、泣かれるのは承知の上、玉砕覚悟のお風呂の特攻隊です。
それなりの準備はいたしましたよ。
色とりどりのおもちゃを風呂に浮かべてゆうちゃんを待ってました。
いつもとちがう雰囲気を敏感に感じて、おばあちゃんに服を脱がされる時から泣いてます。
ゆうちゃん、泣きながらの入場です。
私が、「は〜〜い、ゆうちゃ〜〜ん!」と精一杯の猫なで声を出しても効き目はありません。
泣きじゃくるゆうちゃんに、赤、青、緑のおもちゃを次々に見せて気を紛らすと、泣き止みました。
泣き止んで、おもちゃを手に取りますが、心はおもちゃにあらず。
目はおもちゃに向いてますが心は向いてない。
ゆうちゃんの内部は完全に分裂してます。
おもちゃなんかにごまかされてはならぬ!と、ゆうちゃんの理性というか悟性というか本能というか中枢神経というか内分泌系というか、まあ、何か奥深くにあるものが警鐘を鳴らしてるんですな。
5分ほど、おとなしく、おもちゃをいじってましたが、堪忍袋の緒が切れたというかなんというか、再び泣き出しました。
これはダメだと、あきらめて呼び出しボタンを押したので、家内が迎えにやってきました。
その声が聞こえたとたん、ゆうちゃんは湯船から出ようともがくんですよ。
家内が戸を開けるや、泣きながら、青いお尻を振り振り出て行くゆうちゃんの後ろ姿を見送りつつ、健全に育っておるなと、しみじみ湯に浸かる私であった。