若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

頑健

大学の美術部でいっしょだったN君が大阪に来たので、うどんすきの「美々卯」で飲みました。

特にうどんすきが好物だとか美々卯のファンだとかいうのではなく、四十数年前、N君が大阪勤務だった頃、二人で美々卯で飲んだことを思い出したからです。

二人で四十三年ぶりの美々卯と洒落込んだわけです。
別に洒落てないか。

大学時代、私と張り合うお洒落なシティボーイという感じだったN君は、今や私と張り合うお洒落なシティシニアになってました。

お洒落なシティボーイという印象だったんですが、もう一つ、「頑健」という印象もあるんです。
高校時代バスケットボールをしてたという話を聞いたからかもしれませんが、私みたいな軟弱シティボーイじゃなく、頑健シティボーイという感じでした。

きのうも元気そうなので、大きな病気はしたことないんだろうと言ったら、三つもしたというのでびっくりしました。

早期発見の癌だけど、胃と、え〜っと、あと二箇所経験してるそうです。

「へ〜!大学時代から頑健だと思ってたけど」と言ったら、じ〜っと私を見つめて、「なに、それ?」

非常に怪訝そうな面持ちである。

「いや、大学時代、頑健みたいだったから」
「なんで?」
「い、いや、頑健だったじゃない」
「どういうこと?」

いやにからみますねえ。

「いや、あの、健康そうだったから」
「・・・あ!健康!?・・・そっちの頑健ね。おれ、癌研って言ってるのかと思って」

う〜む、N君の癌の話の途中で、「頑健」を持ち出したのはまずかったかもしれない。

かもしれないが、「大学時代から癌研」と聞こえるとは、N君の耳はあまり頑健じゃなかったようです。

N君は、「奥さんに」と言って、お菓子をお土産にくれました。

帰って家内に渡したら、「Nさんってよく気のつく人ねえ。あなたには絶対にできないことね」と言われました。

たしかに。(-_-;)