野上弥生子の膨大な日記をもとに書かれた本です。
野上弥生子の小説『迷路』は傑作だと思います。
日本文学を代表する傑作であると断言できるほどいろんなものを読んでないのが残念ですが、まあ、名作だと思います。
で、この本を買いました。
アマゾンで50円。
安い。
『人間・野上弥生子』というタイトルが、「いかにも」という感じです。
「人間・○○」と書かれるようになったら超一人前ですよ。
「人間・若草鹿之助」
「動物・若草鹿之助」
どっちがにあうかよ〜く考えてみよう。
さて、空襲で家を焼かれた野上弥生子は、昭和23年に家を買う決心をする。
東京成城の600坪近い豪邸を、90万円の借金をして買う。
昭和23年の90万円は大金です。
返済に悪戦苦闘と思いきや、23年の春に買ったのに、年末には借りた金の半分を返して、「あとは春にはラクラクと返せると思ふ」と日記に書いてます。
超インフレだったんですね。
超インフレで野上弥生子超ラッキー!
いや、「超」かどうかは知らんけど、ウンはよかったんじゃないでしょうか。
で、この家なんですが、著者によれば、「弥生子はロトンダのあるこの美しい家に大満足だった」そうです。
「ロトンダ」?
聞いたことない。
「ダンロ」の誤植かと思いましたが、調べたら「ロトンダ」というのは、この場合「円形の部屋」という意味のようです。
ふ〜ん。
「ロトンダ」の説明はしておいてほしかったけど、おもしろく読めました。