大阪市立美術館で開催中の、「伝説の洋画家たち:二科100年展」に行ってきました。
大正から昭和、おもに戦前の二科会ゆかりの画家たちの作品展です。
当時の「前衛画家」ですね。
よかったです。
期待以上によかったです。
この時代の油絵は好きなんですが、まあ、気合を感じましたです。
画家たちの気合いであり、当時の日本の気合いかな。
絵を見て気合を感じることがあります。
音楽を聞いて、気合を感じることはないです。
こういうのも音痴というんでしょうな。
文学作品に気合を感じることもないです。
まあ、絵だけでも感じられるから、いいか。
山下新太郎の「端午」という大正4年の作品は、画家の息子の初節句を描いたものです。
男の子が椅子にすわって、後ろの窓から鯉のぼりが見える。
父親の喜びがあふれ出た感じのいい作品ですが、発表当時から大人気だったそうです。
貸出依頼が殺到する人気だった。
で、山下新太郎は自分で複製を描いたんです。
人気作の複製を作者が描くというのは西洋の画家については読んだことがありますが、日本人画家では初めてです。
自分で複製を作るって、うれしいかな。
やったことないからわかりません。
吉井淳二という人の「船を作る」という作品は、槌を振り上げる船大工を描いてある。
ダイナミックである。
この絵は、鹿児島のラサール学園の所蔵です。
作者が鹿児島の人で、ラサール学園に寄贈したそうです。
作品解説には、「名門男子高校ラサール学園にふさわしいエネルギッシュな主題である」と書いてありました。
・・・そうかな。
この展覧会のあと、山王美術館の「美人画展」に行くつもりだったんですが、中止。
こういう、気合の展覧会を見て、美人画を見る気がしなくなったんです。
美人画家を目指してる私にとっては、非常に刺激的な展覧会であった。