美術の本を読んでると、「パトロン」が出てきます。
名もなく貧しい芸術家を援助する太っ腹な人、ばかりじゃなかったでしょう。
カネを出すんですから、好き勝手なことを言ったと思います。
昔々の「パトロン」は、王様や貴族や法皇や大司教といったえらい人だった。
産業革命が起きて、えらくはないけどむちゃくちゃカネ持ちという人が現れた。
よくわからんけど、蒸気機関が大金持ちを生んだ。
ペン先で大もうけした人がいる。
ペン先ですよ。
なんでペン先で大もうけ?
それまで、羽ペンだったんですね。
羽ペンでは、一度インキをつけると一語書けた。
鉄のペン先だと、一区切り書けた。
すばらしい。
で、鉄のペン先を大量生産した人が大もうけした。
鉄道で大もうけしたり、繊維で大もうけしたり、大金持ちがいっぱい出た。
その人たちは、えらい人たちのマネをして、パトロンになった。
19世紀イギリス、マンチェスターは綿工業で大変栄えたので、大パトロンもたくさん出たようです。
美術館もどんどんできた。
それを読んで、思い出したんですが、昔、私が小学生のころ、「大阪は、東洋のマンチェスター」と習いました。
たぶん、当時は、マンチェスターではなくなりかけてたんじゃないかと思いますが、「東洋のマンチェスター」というのは、おぼえてます。
伯母が、戦前大阪市役所の観光課に勤めてて、海外から客があると、鐘紡淀川工場に案内したようです。
日本が世界に誇る工場だったんですね。
伯母は、若い女工が忙しく動き回る工場が日本の誇りとは情けない、と日記に書いてます。
伯母のアタマの中には、ITもAIもなかったはずですが、なんとなく情けなかったんでしょうね。
工場に案内するというのがすでに情けないのかな。
↓う〜ん、行き詰りました。