神戸市立博物館でやってる「ボストン美術館展」に行ってきました。
ここは、そう広くもなくて手頃です。
今回は、「超目玉作品」もないので、混んでませんでした。
いろいろ見られるだろうと思って行ったんですが、いろいろ見られました。
エジプト美術の部屋から始まって、中国美術、日本美術美術、フランス、アメリカと、各種取り揃えてます。
エジプトにはいつも驚かされます。
今回も、いろんな彫像が出てましたが、紀元前2500年といわれると、う〜む、とうならざるを得ない。
今から4500年前にこれを作ったんか?
感心しながら、いや待てよ、立体を見て、それとそっくりの立体を作るのは、それほど難しくないのかもしれないと大胆に推測する。
立体を絵にするよりラクかな。
立体を作ったことないのでよくわかりませんが。
エジプト美術に感心して、中国美術の部屋に行くと、薄暗い部屋に薄汚れた絵が並んでるのでパス。
日本美術の部屋に行くと、「開運!なんでも鑑定団」でおなじみの、「ソガショウハク」や「ガンク」なんかのニセモノじゃなかった、面白くもない絵が並んでるのでパス。
次のフランス美術の部屋に入るとホッとします。
最初にあるのは、ミレーの小さな絵で、母親が娘に編み物を教えてる。
いい感じです。
油絵はいい。
油絵の具は人類の三大発明のひとつだと思います。
あとの二つは知りませんが。
油絵の具あればこそ、4500年前のエジプトの人に遠慮せずに済む。
「お前ら、何やっとたんじゃ!」と言われずに済む。
4500年前のエジプトの人が油絵を見たら、「ほほ〜、これが油絵の具ですか。いいこと思いついきましたね」と言ってくれると思います。
今回見たかった一枚は、サージェントの肖像画です。
大金持ち(たぶん)の奥さんと娘さんを描いた絵です。
今のカネなら何千万円(たぶん)を払って描いてもらった絵です。
この奥さんの旦那さんにとってはリーズナブルなお値段だったと思います。
豪華なドレスの美人の奥さんと、かわいい娘さんが生き生きと描かれてて素晴らしいです。
もう一枚見たかったのが、ゴッホの絵。
郵便の制服を着たおじさんを描いた絵です。
これは、カネをもらってませんよ。
モデル代も払ってない。(たぶん)
おじさんは、「ワシなんか描いてどうする?」と思ってますよ。
「あんたもかわった男やなあ・・・ヒマやからええけどな・・・ええけどな、まだかいな」
「おやっさん、ごめんな。え?郵便遅れる?もうちょっと、もうちょっとだけ!」
一心不乱に筆を動かすゴッホにしみじみするのか、当惑気味のおじさんの表情にしみじみするのか、じっと見入ってしまいました。