きのうは、自治会連合会の慰労会。
連合会役員として働いた各自治会の会長副会長の集まりです。
私くらいの年の男女6名と、自治会世界では若手で通る49歳女性Aさんと、自治会世界では子ども扱いされる34歳男性Bさん。
一年間のお付き合いでしたが、月一回の会議ですから、それほど親しくなれるわけではありません。
まず私が会長としてあいさつしようとしたら、幹事役のCさんが、「え〜」と切り出した。
たぶん、会社でえらい人なんで、こういう席では第一声ということに慣れてるんでしょうね。
私が、「エッヘン!」とわざとらしく咳払いしたら、とっさに悟って黙ったのは、さすが会社人間ですね。
私の堂々たるあいさつのあと、気づくとどういうわけか「ガン」の話でもりあがってた。
まあ、私たちの年代の集まりでは、よくあるパターンです。
でも、若手二人にはエンのない話ではないかと心配したんですが、二人ともお母さんをガンで亡くしてたんです。
ガンの話から、いつの間にか政治の話になった。
安倍さんがどうの、韓国がどうの、中国、アメリカ、自由と平等、愛国心、朝日新聞、産経新聞、いつの間にか49歳女性Aさんと、幹事役のCさんの論戦になってた。
他の人はしらけてて、私が茶々を入れてなんとかしょ〜もない話に持って行こうとするんですが、お二人の真剣勝負は終わらない。
料理が終わって、店の女性が「ごはん」のタイミングを見に来るんですが、お二人は、「もうちょっとあとで」と言って熱く語り続ける。
店の女性が、もうよかろうと顔を出しても、「もうちょっとあとで」。
もうちょっと後で顔を出しても、また「もうちょっと・・・」というのを強引に、「ごはん!」と言って持って来てもらった。
ご飯の間はおとなしかったが、終わるとまた二人で、安倍さん朝日新聞産経新聞日米安保条約、安倍さんの奥さんまで引っ張り出された。
「その点は認めます!認めますが、これだけは譲れない!」
「安倍さんも、あんな女を・・・」
「いや!それはちがうでしょ!」
デザートのタイミングを見計らって、店の女性が顔を出すんですが、二人は、「もうちょっとあとで」。
もうちょっと後で顔を出しても、また、「もうちょっと・・・」
それをまたも強引にさえぎって、「桜シャーベット!」と叫んで、持って来てもらった。
桜シャーベットを食べてる間はおとなしかったが、終わるとまた二人で、以下同文。
34歳男性が、「家内と買い物の約束なんで」と立ち上がると、1丁目会長も、「え〜・・・わたしも、その〜」と言って帰ってしまった。
二人が帰ったのもまったく気にせず、論戦は続いた。
論戦が続いているのに恐縮であったが、私が声を張り上げて、「宴たけなわではございますが!」と言ったら、さすがのお二人も口をつぐんだので、その機を逃さずその他四名はパッと立ち上がって店を出たのであった。