若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

『女相続人』『三人の妻への手紙』『ミニヴァー夫人』

立て続けに古い映画を見ました。

何か面白い映画ないかなあと考えてたら、家内が、だいぶ前に見た『女相続人』がいいんじゃないかというんです。
私はおぼえてません。

で、ネットで調べたら4千円以上する。
なんとなく見る映画としては高い。
千円台なら買うんですが。

ところが、『アカデミー賞映画100選』という、10枚組のシリーズに『女相続人』が入ってることがわかった。

10枚で1300円!
やすっ!
即買いました。

で、この三作を立て続けに見たわけです。

『女相続人』は、まあまあ。
金目当ての不誠実な男に対する復讐の話なんですが、後味がよくないです。

『三人の妻への手紙』は、うまいこと作ったなあ、という感じです。

恵まれない子供たちを招待して船で出発しようとする仲良し三人組の若い奥さんたちに手紙が届く。
三人の共通の友人である女性から、「私は、あなたたちのうちの一人の主人とこれから駆け落ちします」という内容です。

つじつまの合わないとこもありますが、130円だと思えば少々のことは許せます。

『ミニヴァー夫人』が問題作です。

イギリス中産階級のお気楽な家庭喜劇と思わせるはじまりなんですが、制作されたのが昭和17年で真珠湾の直後、ということはアメリカ参戦の直後です。

家庭喜劇ではおさまらなくなってくる。

お気楽な家庭喜劇がだんだん、反戦映画かという雰囲気になってきて、戦争中によくこんな映画が作れたなと思ってたら、突如、ほんとに突然に戦意高揚映画になってしまって、びっくりしてるうちに終わります。

アメリカのアマゾンの批評を読むと、この映画を、時のイギリス首相チャーチルが、「百万の味方」とたたえたそうです。

単なる戦意高揚映画じゃなくて、「アメリカはイギリスを応援しよう!」というメッセージを込めた映画だという受け取り方のようです。

そうだとすると、非常によくできた映画だと思います。

『三人の妻への手紙』が面白かったので、同じ監督の傑作ということで『イヴのすべて』というのも買いました。

これも後味よくなかったですが、監督のお気に入りなんでしょうか、両作品のどちらにも女中役で出てる女優がいて、この人が面白かった。

いろいろ見てみるもんです。

アカデミー賞100選』、いいんじゃないでしょうか。