美術予備校。
フェルメールの模写をしてます。
左腕に二日かかりました。
あと、顔に二、三日、真珠の首飾りに一日、服とバックで二、三日?
今学期中には終わると思うんですが。
先生に、「もうちょっと簡単だと思ってたんですが」と言ったら、「フェルメールをなめたらダメですよ」と言われた。
い、いや、べつになめてたわけじゃないですが。
帰りにAさんが、「孫を描いてるんですが、どうしても似ないんです」と話しかけてきた。
先日、「どうしても似ない」という話を聞いたとこです。
よほど苦労してるようです。
Aさんは、水彩で風景を描いてるんですが、ふつうに上手です。
今は、朝もやの風景を描いてます。
その前は、滝でした。
とらえどころのない景色を描く人です。
「孫の顔に似ないどころか、子供の顔にもならないんですよ。小学二年生の女の子なのに、おばさんみたいになるんです。若草さんは、どうやって描いてるんですか」
人物画のオーソリティとして、「細かいところは気にせず、大まかな明暗をつかむ所から始めたらどうですか」とか、いろいろアドバイスしました。
「いや、私のやり方はね、写真を撮るでしょ、それを拡大コピーして、画用紙の下に敷いて、トレースするんですよ」
「え!それで似ないんですか」
「似ません!ぜんぜん似ません!」
「おばさんになるんですか」
「おばさんです」
う〜ん、トレースの仕方がヘタ?
よくわかりません。