若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

プーシキン美術館展

国立国際美術館に行きました。

地下鉄の車内で、サラリーマン風の若者が、左手に持ったスマホを耳に当ててしゃべりながら、右手に持ったもう一台のスマホの画面を親指で器用に操ってました。

究極の「ながらスマホ」だと感心しましたが、スマホをしながらスマホをするのは「ながら」とは言わないのではないかと思いました。

「ダブルスマホ」と言うのがいいかもしれない。

プーシキン美術館展」は、「旅するフランス絵画」というタイトルがついてましたが、見終わって、う〜ん、そうなんですか、という気がしました。

何かタイトルをつけた方がいいとしたら、「旅するフランス絵画」でもそれほど無理はないかなという感じでした。

入ってすぐの部屋は、「近代風景画の出発」で、クロード・ロランの「エウロペの略奪」という絵がかかってました。

「古い」と思いました。
「古い」と思える絵がず〜っと並んでて、印象派になってなんとなくほっとしました。

印象派というのがそれほど革命的だということか、私の頭の中に「印象派というのは革命的だ」という言葉がしみ込んでるということか、どっちかだと思いました。

「わっ!すごい迫力!」と感じた絵があって、作者はクールベだったので、クールベはすごいんだと思います。

「大都市パリの風景画」という部屋があって、ジャン・ベローという画家の絵があったんですが、この人は、「パリのパリジャンを描く画家」として人気だったそうです。

その向かい側に、ジャン・フランソワ・ラファエリという人の絵があって、この人は、「パリジャンのパリを描く画家」として人気があったそうです。

「パリのパリジャンを描く画家」も「パリジャンのパリを描く画家」もおんなじやないか!と思ったそこのあなた、それは畜生の浅ましさじゃなかった素人の浅はかさというもので、二人の絵を見比べれば、「パリのパリジャンを描く」のと「パリジャンのパリを描く」のと、はっきりと大きな違いが見て取れるかというと、見て取れませんでした。

正直なとこ、記憶があやふやで、どっちがどっちだったか、自信ありません。

今回の展覧会で好感が持てたのは、説明が、日本語、英語、中国語、韓国語でしてあったことです。
大阪を訪れた海外のお客様に、キタやミナミの繁華街だけでなく、美術館もお楽しみいただければと思います。

とくに、中国、韓国では、ヨーロッパ美術の名作を楽しむわけにはいかないように思うんですが、どうなんでしょうか。

美術鑑賞という点では今の日本はありがたい国だと思います。
ぜいたくを言えば、今回、ちょっと客が多すぎました。、