若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

肖像画

最近、17世紀のオランダ美術関係の本を読んでます。

いわゆる「世俗画」がはやったんですね。

「宗教」とか「神話」とか「歴史」じゃなくて、風景画とか静物画とか、当時の普通の人を描いた「風俗画」がはやった。

ふつうの人と言っても、描かれてるのはえらい人や金持ちが多い。


「集団肖像画」もあります。
有名なのはレンブラントの「夜警」ですね。

「夜警」と言っても警部会社の従業員じゃない。
時代がちがうからわかりにくいですが、「自警団」「民兵組織」「市民防衛隊」という感じみたいです。

もともとは戦う組織だったのが、このころには有力市民によるNPOみたいなものになってたようです。

で、その人たちが「任期満了記念」とかで自分たちの肖像を描かせた。
目的は、自分たちを長く記憶してもらうためです。

自分たちの活躍を末永くいついつまでも覚えていてもらおうと大金をはたいて描かせたのに、数十年後には誰が誰だかわからなくなってしまって、わかってるのはレンブラントが描いたとか、フランス・ハルスが描いたとか画家の名前だけ。

画家の名前を末永く残すために金を払ったみたいなもんで気の毒である。

気の毒と言えば、今の日本の国会議員の永年勤続(?)表彰の肖像画です。

議事堂内にずらずら飾ってありますが、あんなもん誰が見る?
大金を払ってると思いますが税金ですよ。
描いてほしけりゃ自分で払え。
恥をさらしてるとしか思えずホントに気の毒です。