奈良西警察署に用事があって行きました。
イスにすわって待ってたら、60代と思える男性が免許の更新に来ました。
「60代と思える男性」というより「60代と思えるおっちゃん」と言ったほうがいいかな。
そのおっちゃんの視力検査が始まった。
「これは、わかりますか?」
「う~ん・・・なんやろな・・・これは・・・バツやな」
「バ、バ、バツ!?いや、バツというのはないんですけどね。メガネかけてますか?」
「かけとるよ」
「これ、わかりませんか?じゃあ、これはどうですか?」
「う~ん・・・なんやろな・・・これは二重丸やな・・・」
「い、いや、バツとか二重丸とかいうのはないんですよ。視力検査受けたことありますよね?輪が書いてあって、上が開いてたり、右が開いてたりするんで、それを言うてもらうんですわ。上とか右とかね」
「あ~そういうこと?そうやったかな。ごめんごめん」
「じゃあ、これはどうですか?」
「う~ん・・・上!」
「・・・」
「あ、ごめん、ちょっと待って・・・上とはちがうな~・・・右!」
「・・・」
「いや・・・ちがうな~・・・下!」
「あのね~、順番に言うていったらいつかは当たりますがな!これ、当てもんじゃないんですよ。視力検査なんでね」
「ごめんごめん。トイレどこ?あ、そこの階段・・・降りて右?」
まさか奈良西警察署において「吉本新喜劇盂蘭盆会特別納涼公演」を見られるとは思いませんでした。
現職警察官友情出演。
涼しくなるのを通り越して寒気を感じました。
あのおっちゃんの免許どうなるのかと後ろ髪を引かれる思いで奈良西警察署を後にしたのであった。