これもキンドル無料本シリーズでなければ読まなかった作品です。
いい、と思いました。
貧しい農民の生活をみっちり描いてます。
序文で、夏目漱石が「ウチの娘が年頃になったらこれを読めと言いたい」と書いてます。
娘にガツンと一発かましたいという漱石の気持ちがよくわかる本です。
ガツンと一発かまされます。
油絵で描いた感じです。
ピーター・ブリューゲル、バスチアン・ルパージュ系かな。
農村の暮らしも自然もみっちりこってり描いてます。
読み応えあり。
ただ会話の方言がわかりにくいという、かわからん。
なんとかならんのか。
私はいいけど、まじめな読者には「現代語訳」というか「標準語訳」が必要ですよ。
朝日新聞連載中、読者から苦情は来なかったんでしょうか。
わけのわからないまま読み終えたんですが、それでも感動しました。