我が家の番犬です。
いや、番犬とは言えない。
「ウエルカムボード」をぶら下げてる。
この犬は私たちが買ったのではない。
数奇な運命にもてあそばれて我が家にたどり着いた。
今小学2年生のあきらくんが2歳くらいの時、ママに連れられて近所の「よろず屋」に行った。
日用品から園芸用品まで、風呂のふたセロテープ封筒マジックリンシクラメン除草剤のこぎりなどのお店です。
その店に置いてあったこのワンワンをあきらくんがさわって落としてしっぽを割ってしまった。
しかたなく買ってママがウチに置いて行った。
それからず~っと置きっぱなし。
直射日光にさらされ雨に打たれ風に吹かれても文句も泣き言も言わず修行僧のごとく静かにたたずんでる。
この犬に何の関心もないんですが、目と鼻の黒いところがはげてくるとなんとなく情けないのでマジックインキで塗りなおします。
3回か4回塗りなおしてます。
私だけでなく誰も関心ないと思ってた。
去年の秋、庭仕事をしてたら門のところで声が聞こえた。
誰か来たのかと思って出たら、ヨチヨチ歩きの男の子を連れたママさんだった。
男の子は犬をさわってた。
ママさんが、「このワンちゃんが好きでいつもさわってるんです」と言った。
そうだったのか!
男の子との心の交流に感激して、それ以来夜はふとんに入れていっしょに寝るようになったというならちょっといい話ですが、これまでと同様置きっぱなしというのが申し訳ないような気がします。
はげちょろで薄汚れてますが、なんとなく捨てにくい。
あきらくんに引き取ってもらうのがいちばんいいかな。