『提督たち:ニミッツ、ハルゼイ、レーヒー、キング』という本を読んでます。
アメリカの陸軍の軍人についてはちょっと読んだけど、海軍については読んでない。
不公平である。
歌を思い出した。
出てくりゃ地獄へ逆落とし」
わけのわからん歌であるが、次はニミッツで行こうと思ったんです。
で、アマゾンで調べてたらこの本が見つかった。
1冊で4人の提督。
お買い得ではなかろうか。
著者がなぜこの4人を選んだかというと、全員「五つ星提督」だというんです。
アメリカ海軍史上「五つ星提督」はこの4人だけだそうです。
アメリカ海軍では「四つ星提督」が最高位だったけど第二次大戦で連合国として戦ったイギリスとかには五つ星提督がいた。
五つ星に偉そうな顔をされるシャクだからアメリカも五つ星を作ろう!ということになったみたい。
諸説あるようですが。
「序章」があって、まず海軍士官学校の紹介がある。
序章その一。
「セバーン川河畔の士官学校から幾多の若者が・・・」というようなことが書いてある。
序章その二のタイトルが「1941年12月6日」
真珠湾攻撃の前日です。
4人がどこで何をしてたか書いてある。
なるほどね。
ハルゼイ以外はのんびりしてた。
ハルゼイは空母エンタープライズ、巡洋艦3隻、駆逐艦9隻の艦隊を率いて真珠湾から西に200マイルの太平洋を航海中だった。
秘密の任務を終えて真珠湾へ帰る途中だったがものすごい嵐で予定が大幅に遅れた。
12月6日の土曜日に真珠湾到着予定だったのが7日の午後になりそうだった。
ハルゼイは空母エンタープライズの艦長室で嵐なんだからしかたないと落ち着いていたが乗組員はそうはいかなかた。
日曜到着だと休みがパアである。
こうなったら艦載機の格納庫でゲーリー・クーパーの映画を見て時間をつぶすしかない。
日本の空母でも映画観賞会ってあったんでしょうか。
このときハルゼイも乗組員も自分たちのはるか北の海上を日本の機動部隊が自分たちと同じように真珠湾を目指して航行中だとは想像もしなかった。
この4人の提督は「大軍縮時代」を経験してます。
軍隊と軍人にとって厳しい時代だった。
大砲の弾もなく軍艦の燃料もなかった。
給料は下がるし町を歩くときは軍服を着られないような雰囲気だった。
やけ酒を飲もうにも禁酒法の時代だった。
もちろん禁酒法の時代だけど飲んでた。
1931年は「ヨークタウンの戦い150周年記念」の年だった。
それは何ですか。
アメリカ独立戦争の勝利を決定づけた戦いだそうです。
海軍でも連日のパーティでがぶ飲みした。
「禁酒法なのに」と苦い顔をしたのはごく少数だった。
アメリカ海軍将校に伝わる「海軍将校飲酒規則」が紹介されてます。
「海軍将校たるもの酒を飲んではならない。飲むとしても量を過ごしてはならない。量を過ごしたとしても足元がふらつくほど飲んではならない。足元がふらつくほど飲んだとしても倒れるほど飲んではならない。倒れるほど飲んだとしても倒れるときは海軍将校の記章を隠して倒れなけらばならない」