若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

心身分離

 八年前の阪神大震災当時、私は母のボケで大変であった。
当時の母は、いっしょに暮らしている私たちからすると、完全に限界を超えていましたが、たまに来た人が、母と当たりさわりのない話を少ししている分には、ボケていることに気づかないという、実にヘンな、不思議な、困った状況でした。

 一月十日、母は、父と外出していて、転んで骨折しました。
病院のお医者さんや、看護婦さんに、「母はボケていますので」と言っても、理解してもらえないようでした。
「いやあ、しっかりしてはりますよ。お年寄りって、こんなもんです」という感じです。

 母と私が呼ばれて、骨折の具合と手術についての説明を受けました。
お医者さんが母に向かって
「**さん、まず骨折されたときの状況を聞かせてもらえますか。道を歩いていて転ばれたんですね?」
「いや、それは私に聞かれてもわかりませんわ。その場にいたわけではありませんので」
「??????」