若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

墓参り

墓参りに行く。

車で二十分ほどです。
運転中、道路沿いの巨大看板の文字に驚いた。

「神話がはじまる!」

パチンコ店の看板でした。いったい何が言いたいのか?
「来て下さい」と言いたいのでしょう。

「神話がはじまる!」「おっ!行ってみよう!」
こんな人いるのか?
看板、変えた方がいいと思いますよ。

墓に到着。
十年程前、今は亡き父と、この広大な墓地を歩いたことを思い出します。
父は、自分が入るはずの墓地を、どこにしようかと歩いたのです。
小雨の降る中を、二人で、「このへんにしよか?もうちょっとむこうがいいか?」などと歩いたのです。
わびしかった。

父や祖父の墓の隣に、父の姉である伯母の墓があります。
この伯母は、若い頃の日記に、「私は、父の側に眠りたいが、女である身には許されないことであろう」と書いています。
幸か不幸か、伯母は結婚せず、希望通り、自分の父親の隣に眠っています。

私は、墓石を見るのが好きです。
いろんな墓石があって楽しい。
今日見つけたのは、正面に「ありがとう」とだけ彫った墓石。
シンプルでよろしい。

墓石といえば、最近、我家の近くに墓石屋さんのショウルームが出来ました。
住宅街です。このあいだまで、薬局でした。
ガラス張りで、墓石がいくつも並べてあって、夜はライトアップしてある。
並んでいるのは普通の墓石で、特に、「ニューモデル」「最新流行」「環境に優しい」といった感じのものはない。
いくらショウルームでも、夜は何となく気持ちが悪い。

この大きな墓地にも、そう変わった墓はありません。
以前、新聞に出ていた記事で、おじいさんが亡くなって遺言状が出てきた。それには、「自分の墓には、『中国大陸で犯した罪を許して下さい』と彫って欲しい」と書いてあった。
遺族の間で、意見が対立したが、結局、故人の遺志は無視されたそうです。
そうでしょうな。

帰り道、素晴らしく豪華な花を供えた墓を発見。
蘭、バラ、百合、その他色とりどりの花々が、大量に、墓石の前であふれかえっている。
豪華絢爛、周囲の墓々を圧倒している。すばらしい!
近づいてみると、造花であった。

お供えに造花を使うなんて、ぞうかと思う。