少し前から、つばめを見かけるようになりました。
つばめは、好感の持てる鳥だと思います。
体つきと飛び方がすっきりしてるからでしょうか。
今朝、駅の改札口を入ろうとしていた私を追い抜いて、一羽のつばめがすっと構内に入っていきました。駅の連絡地下道に巣を作っていました。
そういえば、私が乗るバス停のつばめの巣はなくなりました。バス停の向かいにパン屋があって、毎年軒下に巣を作っていたのです。
去年、バス停に向かって歩いていると、けたたましい鳥の鳴き声が聞こえました。
異常な事態がおきているのを感じさせる鳴き方でした。
バス停に着いた私が見たのは、つばめと烏の戦いでした。
大きな烏が、つばめの巣を襲っていたのです。
悠然と飛び上がって、つばめの巣をつついていました。雛か卵を狙っていたのでしょう。歩道には、わらくずのような、つばめの巣の一部が散乱していました。
その烏に向かって、何羽かのつばめが、急降下爆撃機のように攻撃していました。激しく鳴きながら、何度も繰り返して、烏を攻めたてていましたが、烏は、「問題にせず」という感じでした。
つばめたちが体当たりしそうになってもびくともせず、実に憎々しい感じがしました。
その後、バス停付近でつばめを見かけなくなりました。
今年もいないようです。
烏のせいなのか、パン屋が廃業して、軒先に巣が作りにくくなったからなのか、どちらかはわかりません。
今朝、バスで私の前の座席に座った男性。
私と同じ年恰好の人でした。
座るとすぐかばんから電子辞書を取り出して開きました。
何を調べているのかなと思って、画面を見ると、
「古刹」という文字と「故殺」という文字が見えました。
「古刹」には、「古い、由緒ある寺」というような説明が出ていました。
「故殺」には、「激情に駆られた発作的殺人ではなく、計画的な殺人。旧刑法では、区別されていた」というような説明が出ていました。
この画面を、前の座席の男性は、バスが駅に着くまで、5、6分、じーっと見ていました。
いったい、なぜそんなにしみじみと見つめていたのであろうか?
説明がのみこめなかったのか?
「激情に駆られた発作的殺人」て、どんなんかな〜、と考えてたのでしょうか。