若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

五郎八姫

「五郎八姫」は変わった名前ですが、「ト硫」(ぼくりゅう)も、かなり変わってると思います。

四十年程前の、会社の役所関係の書類に、この「○○ト硫」という署名がありました。初めて見た時、書道家の号みたいだなー、相当なお年よりだろうなー、と思いました。

十年ほど前、その役所との会合で、「○○ト硫」さんとお会いしたときは、意外に思いました。とっくに退職されいると思っていたからです。

その方に、家が、書道とかお寺とかに関係があるのかとお聞きしましたが、全然関係ないとのことでした。
私が、「子供の時からこの名前ですか?」と聞いたら、
「当たり前やがな!」と言われました。
本人にしたら、当たり前でしょうな。

高校の時、「○○市兵衛」という友達がいて、よくからかわれてました。
今や病院の経営者で、なかなかカンロクのある、旧家の当主みたいな名前で、いいんじゃないでしょうか。

昔のように、成長につれて名前を変えるのもいいかもしれん。
私なら、幼名は「若草のバンビ」、長じて「鹿之助」を名乗り、隠居して後は「鹿翁」と号す、というところですね。

大学では、「○○スバル」という友人がいました。
この人のお父さんが画家で、美術評論家につけてもらった名前だそうです。この人も、五郎八姫と同じで、姉さんや弟は普通の名前です。
就職試験の時、ある商社の面接で「富士重工を受けたらどうですか」と言われたそうです。

知り合いに、○○享二くんという若者がいます。
この人に、電話で、「きょうじ」はどう書くのか聞いたことがあります。
彼は、「『きょうじ』の『きょう』は、なべぶたの下に口を書いて、その下に子供です」と答えました。
私は、思わず吹き出してしまった。名は体を表すとはこのことか!
この人は、ぽかーんと口をあけた子供が、頭に鍋のふたを乗せているような若者なのです。

電話で、「たねよし」という人の名前の字を聞いたことがあります。
その人は、「では、鉛筆と消しゴムを用意してください」と言いました。
「『たね』は、先ず、風という字を書いてください。風の、上の横棒を消してください。横棒の下の部分も消してください。そこに、糸という字を書いてください。糸の下半分を消して下さい。その後に月と書いてください」
「胤」という字をよく聞かれるので、そんな説明を用意しているのですね。