今朝の新聞の読者投書欄で、「僧侶紹介業」という肩書きの人がいるのを知った。
何をする人なのであろうか。
お寺と縁が無くて葬式を出す場合も、ふつうは、葬儀屋さんにまかせるのではないか。
独立した職業として、「僧侶紹介業」なるものが成り立つのか。
新しい、将来性のある仕事なのか。
インターネットで調べたが、「僧侶紹介業」は、うまく見つからなかった。
そのかわり、「海洋葬」をすすめている葬儀屋さんを見つけた。
「僧侶が行う安心、安価の海洋散骨。
東京湾から広大な世界へ旅立ちましょう」
想像しただけでも、さわやかな広々した感じに私はなりません。
浄土真宗のお坊さんが、「僧侶派遣業」という業者について書いているのも見つけた。
あなたも僧侶になって登録しませんか。
厳しい修業もなく、土曜、日曜など、空いた時間で高収入が可能です。
お経はバカの一つ覚えでOKです。
こういう誘い文句につられて僧侶の資格を取る人が増えているらしい。
「コンビニボーズ」とか「パートボーズ」というそうだ。
これを紹介した、浄土真宗のお坊さんは
「これは笑い事ではなく、現代社会において、僧侶がどのように見られているのか、僧侶に何が求められているのかを考えさせる事態である」と書いている。
我が家は、神道であるが、状況は同じである。
僧侶や神主は、儀式の執行者であって、それ以上のことは期待されない場合がほとんどであろう。
河合隼雄さんの説を読んだことがある。
「儀式というのは、個人ではどう対処してよいかわからない人生の一大事を乗り越えるために、人類が築き上げてきた形式である。形式的なものと見れば、バカバカしいが、その中に秘められた大きな意味を見失ってはならない」
そのバランスが、かなり危うくなっているのであろう。