若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

発表会?

今回の発表会は、ボーカル科とサックス科の発表会なので、ドラムその他は、「サポートメンバー」ということになる。

家内がプログラムを見たら、サポートメンバーとして「ギター」のところに、ややや君、センベー君、兼太君に続いて私の名前がクレジットされていたので、思わず吹き出したそうである。

これは私の責任ではない。
私には他人様をサポートしようという気は毛頭ない。
「要介護ハードロックギタリスト」というのが、私のポジションである。
一昨年まで、かいがいしく介護してくれていたセンベー君が、介護に疲れて去年から私を兼太君に押し付けた。
たらいまわし状態」の私である。

サポートなどとんでもない。
いつも自分が主役というか、自分のことしか考えていない、というと利己的に思われるかもしれないが、自分のことで精一杯ということである。

一曲目はYさんが歌う「悲しき街角」
六十×歳のYさんは、洋楽ナツメロファンである。
私も懐かしい曲が弾けるのでうれしい。

問題は、Yさんの歌が必ず伴奏とずれることである。
なぜすれるのか聞いたら、Yさんは、歌っていると入れ歯がずれるからだと言われた。
関係あるのだろうか?

別にずれても良いのであるが、歌がずれると私のギターも引きずられてずれてしまう。
すると、ずれた私のギターに引きずられてYさんの歌が再びずれ、そのYさんの歌に引きずられてまたも私のギターが激しくずれる。
こうなるともう誰にも手がつけられませんよ。

しかし、お互いがずれると、最後はなんとなく合うものである。
前回、私はYさんとごいっしょできず、「オオ!キャロル」のギターはセンベー君が弾いた。
その時のバンドは、実に正確無慈悲(注:「正確無比」ではありません)に演奏したので、演奏が終わって、センベー君たちが楽器をかたずけているのに、Yさんはまだ歌っているという、とんでもないフィナーレだったということである。

だから、私はYさんの伴奏をする際、極力歌を聞かないようにしている。
今回もドラムとベースの音に集中してギターを弾いた。
かすかに聞こえてくるYさんの歌は、やはり少しずれているように思った。

演奏終了後、控え室でがっくりと肩を落として悄然としているYさんの姿から、これは少しどころではなくて、かなりずれたんだなと思った。