若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

マスク

今朝の地域新聞読者コーナー。

「譲ってください。トラクター。無料で」

駅でマスクをした人を三人見かけた。
一人めは昔ながらのふつうのマスクだ。

二人めは、ちょっとグレードアップした感じのマスク。
なんと言うか、「現代的」外観である。
「ぬのきれ」や「ゴム」ばかりでなく、「プラスチック」も使用されている。
前のが「食料品」なら、これは、「特殊栄養食品」という感じがする。

この二人はホームで見かけたのだが、三人目は座席指定特急の乗客であった。
この人のマスクはすごかった。

完全に立体である。
箱型だ。
見栄えとかファッションは完全に無視したという外観である。
「工業用」と言っても良い。
「布」は見えない。
「特殊フィルター使用」という感じがする。

「防毒マスク」とまではいかないが、「特殊栄養食品」どころではない、完全に「医薬品」という感じのマスクだ。
見たとき、一瞬ドキッとした。
この電車が鳥インフルエンザウイルスとSARSで汚染されているかのような印象を受けた。
不安な感じがするではないか。
こういうマスクは、警察の許可を受けるべきだ。

何年か前、ニューヨークに団体旅行で行った人の話を読んだ。
中高年グループの旅行だった。
冬のことで、旅先で風邪をひいてはいけないというので、全員マスクをしてぞろぞろとニューヨークの地下鉄に乗り込んだら、周囲の乗客達が、怯えたような表情であわてて離れて行ったそうだ。

伝染病の保菌者と思われたのか、あるいは日本から細菌テロを仕掛けにやって来た過激派と思われたのかもしれない。

お知らせ:若草鹿之助商店マスク事業部では各種マスクを取り揃えております。

透明マスク:特殊フィルム使用。マスクをしていることにほとんど気づかれません。ただし、息をすると曇りますので、使用中はできるだけ息をしないでください。

顔面マスク:特注品。あなたの鼻や口をそっくり再現するマスクです。使用していることが全く気づかれません。ただし、笑ったり口をあけたりはできません。

名画マスク:マスク面に、「モナリザ」や「最後の晩餐」などの名画を印刷してファッション性を高めました。

名画座マスク:マスク面に液晶を使用。道行く人に映画を見せてあげられます。せりふは自分でも言えます。ただし、画面を動かさないよう、腹話術でお願いします。