家内に、昨日のインディアンの話は前にも書いていると言われた。
そうだったか。
家内の責任だ。
昨日の朝、私は家内に、「イラクの人質のことを茶化して書いたらダメよ」と釘をさされたのだ。
お見通しではないか。
家内の釘の威力はすごい。
子供が小さかった頃、私が娘と一緒に寝たことがある。
寝る前家内に、「ふとん、ちゃんと見てやって下さいよ」と言われた。
恐ろしいことに、その夜私は一時間おきに目が覚めて、娘のふとんを確認したのだ。
情けない話だ。
家内は我家でシスターニ師かサドル師にあたるような地位を占めている。
私は家内を、アヤトラと呼んでいる。
私は家内の差止め命令に従って、急遽予定を変更した。
その結果なのである。
一昨日の夜、テレビをつけたら三人が映っていた。
何事だろうかと思った。
第一印象は、「なんだか間の抜けた話だな」というものであったが、説明を聞いてすぐ第二印象に切り替えて、「気の毒」と思うことにした。
「間の抜けた顔」の世界代表はブッシュ大統領だろう。
ホワイトハウスのオーバルルームで執務するより、自宅のソファでバーボンを飲みながらテレビの西部劇を見て、手で鉄砲を作って画面のインディアンに向って、「ダーン!ダーン!」と言ってるのが似合う。
日本代表はと問われて名乗るもおこがましいが、知らざあ言って聞かせやしょう、青によし奈良の都は若草の、と名乗りを上げたいとこだけど、残念ながら私はまぬけ面でも主流派の「軽挙妄動派」ではなくて、「熟慮慎重派」だ。
どちらがえらいと言うのではない。
「軽挙妄動派」と「熟慮慎重派」を車の両輪として人類はここまで生き抜いて来たのである。
違いといえば、「軽挙妄動派」が、まぬけ面を天下にさらして派手に死ぬのに対して、「熟慮慎重派」は、ひっそり死ぬと言うくらいのことだ。
さて、わが首相小泉純一郎君であるが、日本国民として誇らしいことに、まぬけ面ではない。
ここが難しい。
「まぬけ」は顔に出るとは限らない。
ケガを押して出場して優勝した貴乃花に、土俵で「感動した!」と叫ぶのは、「軽挙妄動派」の特徴だ。
後先考えていないのだ。
それでは救出作戦は無理だ。
ジョージとの友情と信頼を優先しそうだ。