ゆう君との別れの日がやってきました。
生まれてから四日目に産院から我が家にやってきたゆう君が、今日出発しました。
我が家で五週間過ごしたゆう君との別れですが、それほどさびしくはなかったです。
どうしてかというと、ゆう君の家は、ウチから徒歩二分なんです。
ウチの前からゆう君の家が見えるんです。
大声を出せば聞こえます。
花ちゃんは、生まれてから六ヶ月ウチにいて、ロサンゼルスに旅立ちました。
成田空港で、飛び立つ飛行機を見送ったときのさびしさは甚大でした。
家内と二人、ウチに帰ったときの空虚感も絶大でした。
今日は、ゆう君の家まで私が抱っこして歩いて行きました。
これでも「別れ」というかどうか微妙なとこですね。
しかし、甚大でなくても「さびしさ」はありますし、絶大でなくても「空虚感」もありますよ。
ゆう君がいない我が家は、なんとなく「ぬけがら」的雰囲気が漂ってます。
ふしぎですね。
五週間しかいなかったくせに、我が家のアルジという感じです。
徒歩二分。
見えてるんですよ。
それでもさびしさがあります。
まあ、ささやかなさびしさですが。
さて、ゆう君の顔は、興福寺の国宝阿修羅像に似てます。
あの、八の字眉毛というんでしょうか、眉間にぎゅっとシワを寄せた表情がそっくりです。
興福寺の阿修羅像は、少年っぽいですが、アレを新生児風にしたのがゆう君です。
今、家内と二人で『奈良仏像写真集』の阿修羅像を見てゆう君をしのんでるとこです。