世の中にはたくさんの「えらい人」、「立派な人」はいるのであろうが、なかなか身近に見ることは少ない。
立派なことをしても、片方で立派でないことをする場合もあるから、単純に「えらい人だ」と思うことは難しい。
私が単純に「えらい!」と思うのは、朝、会社の近くの神社の周りを掃除しているおじさんだ。
70歳くらいの、実直そうな人だ。
私がこの道を通るようになって十数年になるが、文字通り一日も休まず掃除している。
自転車がおいてあるので、自転車に乗って来ているようだ。
そこそこの規模の神社で、境内に木は多い。
秋から冬にかけては大変な量の落ち葉だ。
毎朝黙々とほうきではいている。
私は毎朝その姿を見るだけなので、単純に「えらい人だ」と感心している。
単純に「えらい」と思える人がいるのは良いことだ。
同じように十数年続けても、私のギターとはだいぶちがう。
この人は黙々と続けている感じだし、私はのんべんだらりと続けている感じだ。
ギターをほうきに持ち替えた方がよさそうだが、十年も続けられるだろうか。
ギターとちがって、ほうきはすぐ放棄しそうだ。