若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

聖火リレー

アテネで開かれるオリンピックの聖火リレーが始まった。

聖火の「採火式」は、3月25日オリンピアの遺跡で行われた。
太陽光を凹レンズで集めて点火する方式だが、悪天候の場合は採火できないので、国際オリンピック委員会では太陽へロケットを飛ばして、直接太陽の火を持ってくる案を検討している。

今回初めて聖火が五大陸を回ることになった。
商業化するオリンピックを象徴するように、聖火もスポンサー企業優先らしい。
日本では、スポンサーであるコカコーラ社とサムスン社の本社の前を聖火が通った。
お祭りのとき、神輿が寄付してくれた家の前で派手に動いたりするのと同じで目くじら立てるほどのことではない。

アメリカでは、先ずニューヨークの「自由の女神」のたいまつに聖火の火をうつした。オリンピック終了まで、「自由の女神」のたいまつは燃えつづけると言うことである。
夜空を染めて赤々と燃える「自由の女神」のたいまつは、ニューヨークの新名所として大勢の観光客を集めているそうだ。

自由の女神」のたいまつに点火した後、聖火はアメリカのスポンサー企業所在地を回った。
スポンサーの一つ、ニューヨーク5番街にある全米一位の消火器メーカー「ユナイテッド・ファイヤー」の本社ビルに聖火がさしかかった時、「ユナイテッド・ファイヤー」の社員が数名、同社の最新型消火器を片手に現れ、聖火を消したうえ、「ウイ・アー・ナンバーワン!」と叫んだ。

消火器の性能をアピールするためのデモンストレーションと思われるが、アメリカ企業のあまりに身勝手な行動に非難が集まっている。
このためアメリカでの聖火リレーは中断したままだが、ブッシュ大統領は特に問題視せず、「聖火が消火器で消された」と報告を受けて、ただ「しょうか」とうなずいて、隣にいたパウエル国務長官を肘でつついてクスクスと誘い出し笑いをしたが、国務長官はむっつりと笑わず、このことから国務長官はすでに大統領を見限ったとの観測が流れている。