若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

あした遊ぼな!

昨日、会社の帰り。

自転車に乗った小学三年生くらいの男の子が、道端に立っていた男の子に向かって
「あした遊ぼな!」
と、元気よく叫んで去って行った。

よろしい!
非常によろしい!

私が子供のころは、近所の家の玄関で
「○○ちゃん、遊ぼ!」と叫んだものだ。

それで、ある年の夏休み前、私の通っていた小学校で重大決定がなされた。
夏休みの宿題をしている人を、遊ぼうと誘ってはならないというのだ。

しかし、宿題をしているかどうか、外からはわからない。
で、「ただいまべんきょうちゅう」という札を作って、宿題をしているときは玄関にぶら下げておけばよいという、ノーベル賞級の名案というか、実用新案申請中というか、まあ、そういうことが決められたのであった。

母が、紙で、「ただいまべんきょうちゅう」の札を作ったのは覚えているが、効果があったかどうかは忘れました。
一年だけだったところを見ると、効果はなかったんでしょうな。

一年生にも読めるように、全部平仮名というやさしい気配りがうれしいですネッ!

息子が小学一年生になったときのこと。
近所に同じ年の子供はいなかった。
いっしょの組になった田辺君が早速、「ご飯食べてから遊びに来て」と誘ってくれた。

「田辺君の家知らないもん」
「この道まっすぐ。表札が出てるから」
「ボク、漢字読めない」
「・・・・そうだ!紙に平仮名で『たなべひろあき』て書いて出しとくから!来てねっ!」

息子が歩いて行くと、「たなべひろあき」と書いた紙が門にセロテープにはってあったそうだ。

この、たなべ君が我が家にはじめて来たときのこと。
彼は、家内に向かって、「おかあさん」と呼びかけた。
ふつう、「おばちゃん」だろう。
友達のお母さんに呼びかけるのは初めてだったのだろうか。

家内に、「ねえ、おかあさん」なんて言っている。
娘が中二と小学六年で、何でもおかしい年頃だから、たまらず笑い出した。

「アハハハ、田辺君、『おかあさん』なんておかしいよ。アハハハ」

田辺君は困惑の表情を浮かべた。
なんと呼びかけたものかしばし迷っていた田辺君は家内を見上げて言った。

「ねえ、奥さん」