若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

夢の金メダル

私がヤマハの発表会の前に悪夢にうなされるのだから、オリンピックの選手たちはさぞかし恐ろしい夢を見ていると思う。

そういう特集をしてもらいたい。

棒高跳びの棒がふにゃふにゃになって尻餅をつく、三段跳びで踏み切ったら地面にめり込む、マラソンでスタートしたと思ったら自分だけルームランナーの上、鉄棒で回りだしたらとまらない、飛び板飛込みでジャンプしたらそのまま空に向かって一直線、馬術で馬に乗っていると思ったら豚だった、レスリングで組み合ったらこそばされて笑い出してしまったなどいろいろな悪夢があると思う。

柔道の井上選手や、マラソンラドクリフさんのように、現実が悪夢そのものという場合も多いだろう。

金メダルをとって喜んでいる夢を見ることもあるのだろうか。

谷口義介著「歴史の霧の中から」を読む。
経歴が書いてないので、どういう人かまったく分からないが、目次を読むと、「中国古代説話の世界」とか「宗教意識の深層」とかいう項目があるので、そういう人なのだろう。

例によってそういう所は読み飛ばす。
夢の話が面白い。

この人は、誰かの著作に感動して集中的に読むことがある。
そういう時、その大学者が夢の中に出てくるというのだ。

折口信夫と話しながら歩いたり、南方熊楠を見かけたりするのだから幸せな夢だ。
中でも、この人が、ちょっと人様には言えない、という夢はすばらしい。

民族学会で報告をしたら、柳田国男がやってきて
「谷口君、今夜は君に古代中国の風俗習慣をいろいろ聞きたいので、後で私の部屋に来てもらえぬか。折口君も呼んで一晩話などしよう」
と言われたというのだ。

谷口さんは、こんな夢を見たといったら、誇大妄想狂だと思われるかもしれないが、と書いているが、とんでもない。
偉大な学者に対する谷口さんの敬愛の念がしのばれる楽しい素敵な夢だ。

長女がバレエを習いだした頃見た夢。
くるくる回るのが難しいという話を聞いた。
夢の中で娘が練習をしている。
うまく回れないものだなーと思って見ていたら、突如猛烈な勢いでコマのように回りだした。

長女や次女に比べて、息子がしゃべりだすのが遅いと思っていた時の夢。
私が抱いていて、なかなかものを言わないなと思ってたら、私に「パパ」といったかと思うと、突如猛然としゃべりだした。

いい夢というよりバカな夢だ。