ヤマハの合宿で合歓の郷に行ってきた。
着くとすぐ練習を始めて、二日目の夜に発表会という例年通りのスケジュールだ。
仕事の都合で私一人電車で行く。
9月18日1時8分、近鉄上本町駅でギターケースを片手に人々の注目を浴びて賢島行き近鉄特急にさっそうと乗り込む一人のイケメンナイスミドル、それは若草鹿之助であった。
切符の座席番号を見ると、二階の窓側!
やったー!と大喜びで階段を駆け上り、早速靴を脱いで座席に座ると、窓ガラスに鼻を押し付けるようにして車窓の風景に歓声を上げる私を、人々はほほえましそうに見ていたのであった。
初日からの参加は十名ほどで、2日目から四十人ほどになる。
忘れかけていた「ホテルカリフォルニア」も、なんとか思い出せたので安心した。
こうして大勢集まると、ヤマハの生徒には二種類あることがよく分かる。
音楽的才能に恵まれた人と、私みたいなヘタの横好き系だ。
もちろん、「ヘタの横好き系」は少数派なのでなんとかかっこうはつくのである。
「ヘタの横好き系総代」の座を私から奪おうとしつつあるY森さんは「悲しき雨音」を歌うはずだったが、歌詞が覚え切れなかったと言うことで、急遽「悲しき街角」に変更になった。
ドラムの「いっちー」は、この曲を一年前にたたいたことがあるので、今回もすぐたたけた。
二ヶ月前の「ホテルカリフォルニア」をほとんど忘れている私とえらい違いだと思った。
Y森さんが、この曲を歌うのは三度目だ。
過去二回は悲惨な結果に終わったが、この合宿の発表会ではカンペキに歌い終えたことはめでたいことであった。
私の「ホテルカリフォルニア」は、7月の発表会よりよかったのかどうかはよく分からんままに終わった。
今回の最大の問題曲は、ツエッペリンの「ロックンロール」だった。
やるともやらないとも分からないまま当日をむかえ、一度もあわせないままぶっつけ本番なのであった。
しかし、私は安心していた。
ベテラン介護ギタリストのセンベー君がいっしょだからだ。
ヤマハでは今高齢者向けのレッスンに力を入れている。
今後ますますセンベー君のように介護ギタリストの資格を持った人に対する需要が増えると思う。
センベー君自身も、介護ギタリストを養成して派遣するような事業を計画しているそうだ。
さて、発表会で私にとっての初体験ぶっつけ本番で、とんでもない事態が発生した。