若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

気象情報

昨日車に乗ってラジオを聞いていた。

NHK第二放送を車で聞くのはいい感じだ。
まず、静かである。
げらげら笑ったり騒いだりということがない。
ゆったりと落ち着いた気分になれる。

「この番組を聞け!」とか、「お願いします!聞いてください!生活がかかってるんです!」的緊張感がないのがいい。

たまに、「子供教育相談」みたいな番組にあたると落ち着いていられないこともあるけれど。
以前9才の娘のことで電話をしてきた父親の声は切羽詰って震えていた。

「あ、あの、きゅ、9歳になる、む、娘のことで・・」
自殺でもするんじゃないかという感じであった。
娘が気ままなのは父親に問題があると言われているらしい。

「わ、わ、私としては、できるだけ娘と会話するようにしていますし、休日には、か、必ず遊園地に・・」
相談してくる方に問題がある例の典型だ。

昨日は久しぶりに気象情報が聞けた。
行ったこともないような、聞いたこともないような地名が次々に淡々と読み上げられる。

「おなはま、1006ヘクトパスカル、南東の風、風力3」

「おなはま」ってどこかな、と思う。
「旅情」のようなものを感じる。

「日本のはるか東、東経○度北緯○度の海上には・・・」などと言われると、大海原を行く船と、NHKに送信してる通信士を想像する。

「ゲデモンク、ナシャからは入電ありません」

ゲデモンク、ナシャ?
どこじゃ?
入電なしとは?
病気か?
だれが。
故障か?
なにが?

謎が謎を呼ぶ。

こういう、地名と数字の羅列でなぜ心が落ち着くのだろうか。
たぶん、地名を聞くと心が広がるのだと思う。
何とかヘクトパスカルという数字は誰かが必要としているのであろう。
誰かが必要とするものを、発信している。
すばらしいではないか。

気象情報を聞くことで私の心が落ち着くのは、この地球上で、こうして人々が助け合ってうまくやっているという安心感と信頼感によるのだという、大変な結論が導き出されてしまった。

心が不安なときや、悩み事があるときに、一度気象情報を聞いてみるのもいいと思います。