若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

腰砕け

十年ほど前、初めて「肩がこってる」と思った。
子供のころ、祖母がよく「肩をたたいて」と言った。
肩がこるというのはどういうことかわからなかった。
私が思い切りたたいても、力いっぱいもんでも、祖母は、気持ちがいいと言っていた。

孫がいないので、時々娘にもんでもらう。
娘とはいえピアノをしていたからか、強力である。
娘もバカにできない。

ガラスを吹く仕事をしていた人と話したことがある。
ビンなどを作るの仕事だ。
大変な重労働らしい。
娘さんがいて、幼稚園や小学校のころは、よく腰に乗って踏んでくれたそうだ。
疲れていっぱい飲んで帰って、畳に腹ばいになって、娘さんに
「おーい!○子、腰踏んでくれ」というと、娘さんは喜んで踏んでくれたそうだ。

「幼稚園、小学校のころいうたら、重さといい、踏む力加減といい、ちょうどええ気持ちで、疲れがすーっと取れたもんや」
昔を思い出して目を細めて懐かしそうに話された。

「その娘も、もう40過ぎとるがな。こないだ帰ってきて、ワシが腹ばいになって寝てるの見て、『おとうちゃん、久しぶりに腰踏んだろか』やて。いらんわ!くだけてまうがな」