若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

鉄道マンの誇り

JR西日本の事故以来、「鉄道マンの誇り」という言葉を見たり聞いたりすることが多い。

「鉄道マンの誇り」で、思い浮かべるのは、前にも書いた文化大革命の頃の中国の機関車の写真だ。
為人民服務」と書かれた看板をつけて走っている。
標語を機関車に取り付けただけなのだろうが、まるで機関車が「皆様のために力の限り働きます!」と叫んで走っているようで、感動してしまうのである。

誇り高き機関車だ。
「鉄道マンの誇り」という言葉を、どういう意味で使っているのかよくわからん。
「鉄道マンの誇りをなくしたのか」などという人の頭の中身を見てみたい。あまりに唐突で、何が言いたいのかと考えるより先に、この人だいじょうぶかなと思う。

たぶん、「鉄道マンの誇り」というのは、「為人民服務」と関係のある感情だろう。私には縁遠い言葉なので理解するのは難しい。
「誇り」の源泉が、利益であったりスピードであったるするのでますますややこしくなる。

大きな森の小さな家や、大草原の小さな家に住んでいた少女、ローラ・インガルス・ワイルダーの楽しい物語がある。
お母さんがバターを作る。
とにかく、ほとんど何でも自分で作る。

バターの作り方は忘れたが、作り始めはおいしそうな黄色いバターができるのだが、あとになると、白っぽいバターになる。
お母さんは、にんじんの汁を入れて色をつける。
ローラが、どうしてそんなことをするのかと聞くと、お母さんは「この方がおいしそうに見えるでしょ」と答える。
いいお母さんだ。
賢い楽しいお母さんだ。
「誇り」とは関係なさそうな話だ。
「愛情」と関係ありそうだ。

バター会社が色をつけるのと、ちょっと違うように思える。
バター会社だって、お客さんにおいしそうに見えるよう色をつけるだろう。
いい会社だな、とは思わない。
商売が上手だな、と思う。
これは、何と関係ある話か。

ローラのお父さんは、時々バイオリンを弾いて歌を歌う。
ローラはそんなお父さんが大好きだ。
大草原の小さな家で、お父さんがカラオケで歌ったら、ローラはどう思っただろうか。
お父さんのバイオリンよりましだと思ったかも知れんな。