今日は私の誕生日だ。
59歳である。
うれしくもないが、やはりなんとなくおめでたい気はする。
しかし、家内や娘から、「おめでとう」と言われると、い、いやべつに、という感じだ。
なんか違うな、と思う。
人から「おめでとう」と言ってもらうほどのことではない。
と言って、自分で自分に「おめでとう」と言う気はしない。
では、周囲の人たちに、「今日は私が生まれた日なんですよ。皆さん、良かったですね。おめでとう!」と言えばいいのだろうか。
私の誕生日だということで、周囲の人たちを心から祝福する。
それが一番今の私の気持ちにぴったりのようだ。
では、改めて、
皆さん!おめでとう!
私が生まれてよかったですネッ!
次女が恒例のTシャツをプレゼントしてくれた。
長女と息子は、家を離れているのをいいことにプレゼントをくれない。
次女が、今年はいい柄が見つかったというので、期待してあけてみると、胸のところに鹿のプリントだ。
おお!私にふさわしいではないか!
私が大喜びしたので娘も大喜びだ。
家内を呼んで、「鹿のTシャツ!」、というと、家内はじっと「鹿」を見て
「それ、鹿?トナカイでしょ」
「うっ!」
ト、トナカイ?
そーなんかい。
盛り上がっていた娘と私に激震が走った。
トナカイで東南海地震なみの激震だ。
ほとんどしゃれにもならないだじゃれ二発で59歳の誕生日を飾らなければならないのは非常に不本意であるが、小生不徳の致すところとあきらめざるを得ない。
今年も前途多難を思わせる誕生日である。