若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

自爆テロ

自爆テロ」というと、やけくそでむちゃくちゃな凶悪犯罪という気がするし、「自爆攻撃」というと、計算ずくの捨て身の戦法という感じがするし、「特攻」となると、感動する人もいるくらいだからネーミングは難しい。

「神風特攻隊」に感動する人がいるのだから、「イスラム特攻隊」に感動する人もいるはずだ。
イスラムの人が、「日本人は自爆攻撃をわかってくれるはずだ」と言っているのを新聞で読んだ。
悠久の大義に生きるのです!
頼りにされているのがつらい。

この世で安穏無事に生きることを願っている私には理解不能だ。
徳川家康は、内戦を終わらせたのだから、とにかく偉い。
フセインも家康みたいなもんだと思うが、彼より偉い○○師が存在するのが弱みだ。

東大教授長尾龍一さんが「江戸思想における政治と知性」という文章を書いている。
トマス・ホッブスという人は、イギリスの内戦を経験して、とにかく国が唯一偉いということにしようと主張したようだ。
内戦に伴う悲惨と恐るべき災禍から助かるには、強力な国しかない。
国にほめられるのが一番の名誉で、国に叱られるのが不名誉。
国だけが人を殺してよろしい。

だから、この世よりあの世だ、などと主張するカトリック教会を、「暗黒の王国」と呼んで激しく非難したそうだ。
たしかに、「この世では死にますが、永遠の生命を獲得します」と自爆されると迷惑である。

徳川家康はどうか。
三河一向一揆を平定した家康は、首謀者を許したそうだ。

「おまえ達が私に対して反乱を起こしたのは大逆無道であるが、よく考えてみれば、この世は仮の世、来世の方が長い。私は仮の主人であり、本当の主人は阿弥陀さまだから、阿弥陀様に従おうとしたおまえ達の気持ちはよくわかる」

なんだか物分りがよすぎる。
阿弥陀様はいいとして、アラーさまはどうか。
難しそうだ。