若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

ライブ

今日は、大阪ミナミ、アメリカ村のライブバー「ザ・セラー」でライブがある。
「鹿野センベープロデュース:ヘンなバンド集まれ!」というイベントである。

私は、オールディーズバンド「THE VINTAGE GOODS」のメンバーとして出演する。このバンドは「ヘンなバンド」の名に恥じないバンドである。
だから、今回も前回に続いて「オープニングアクト」と言えば聞こえはいいが、出番が最初、前座なのであるが、この前座扱いに抗議しようという気概のあるメンバーは一人もいない。

出してもらえるだけでありがたい、こういう機会を逃せば人前でやれることはないということを自覚していると言える。

さて、「オープニングアクト」の特徴は客が少ないということで、前回は私たちが演奏を始めても客は一人もいなかった。
しばらくして何人か入ってきたが、「ダイアナ」を熱唱中のY森さんに、「おっちゃん、今日ここでライブあるのとちがうん?」と聞いた。
Y森さんが、「♪オー!プリーズ」と歌いながら「ウンウン」とうなずくと、首をひねって出て行ってしまった。

今回は、キーボード兼ボーカルのゆかりちゃんの妊娠というハプニングがあった。
前回彼女はY森さんの間に二曲歌ったが、今回は初めてのお産を控えて少し不安なので歌うのはやめると言った。
となるとY森さんが全曲歌えばいいのであるが、メンバーからそれではいくらなんでもお客さんに悪いという声が上がった。
ヘンなバンドだが、良識までは失っていない。

そこで急遽リンダさんにピンチヒッターをお願いした。
彼女は尊師のボーカルクラスの生徒である。
尊師のクラスの女性陣は、声よし歌よしルックスよしという人がそろっている。
男はろくなのがいない。
どて君や丑之助君(破門済み)は、「ヤマハでボーカルを習っていることは決して口外しません」という誓約書を書かされているほどで、いわば「ヤマハの恥」だ。

ヤマハの生徒の中に、少数であるが「誓約書組」と呼ばれるものがいて、もちろんY森さんや私もそれだ。
ヤマハは私たちが生徒であることを公には認めていない。
私たち「誓約書組」の名前が記載された生徒名簿は、ヤマハ本社の地下大金庫に厳重に保管されており、日本が他国軍や武装勢力の攻撃を受けたときは即刻焼却処分することとされている。

今日のライブでは、私たちをはじめ「誓約書組」が大暴れするのだ。