朝日新聞奈良版。
「NIE:教育に新聞を」
NIE実践校に指定されている生駒市立桜ヶ丘小学校に、毎日新聞奈良支局の記者青木絵美さん(25)が招かれて、子供達に記事の書き方などについて話をした。
なぜ朝日新聞が毎日新聞記者の活躍を取り上げるのだろうか。
お互いに取り上げましょう、という約束になっているのか。
25歳の新米記者でいいのか。
中堅、ベテラン記者の方がいいようにも思うし、子供達には「おにいさんやおねえさん」の方が親しみが持てていいかもしれないとも思う。
青木記者は、新聞記事の基本は、いつどこで誰が何をしたかを正確に書くことだと語った。
なるほど、それで疑問が生じるのだ。
私がよく「朝日新聞に問う」のはそこです。
いつどこで誰が何をしたかを正確に書かれても何のことかわからないことがあるのだ。
この記事もそうだ。
「NIE」とは何か。
誰がはじめたのだろうか。
新聞をもっと買ってくださいというセールス活動の一環なのか。
「25歳」と、トシまで書く必要があるのか。
同じ紙面の次の記事もいい例だ。
「県教委処分」
奈良県教育委員会は、十四日、県立教育研究所の係長を三ヶ月の停職処分とすることを発表した。
発表を受けてこの係長は同日辞職届を提出した。
この人は、一月二十二日十時半ごろ、大和郡山市内で駐車中の車からタバコを一箱盗んだのだ。
調べに対し、「タバコがすいたかった。申し訳ありません」と語ったそうだ。
「いつどこで誰が何をした」という、新聞記事を書くときの基本は忠実に守られている。
よくわかる。
とくに、「一月二十二日十時半ごろ」というのは精確である。
にもかかわらずすっきりしない。
この人は道を歩いていてタバコをすいたくてたまらなくなって、ふと止めてある車を見たらタバコがあったのでドアをこじ開けて盗んだのか。
ドアは開いていたのか。
現行犯なのか、盗難届けを受けた警察の必死の捜査で逮捕されたのか。
何が起きたかわかるようでわからない。
こういう細かい疑問のほかに、この記事を読んだとき、誰しも大きな疑問を感じるであろう。
他に書くことないんか?
その疑問にこたえよう。
新聞は、新米記者に記事の書き方を教える実践教育の場なのだ。
NIEではなくて、EINだ。