得意先で不幸があって、昨日がお通夜で今日が葬式。
私が芸人なら、今日の「若草山山開き記念鹿せんべい飛ばし大会ライブ」はすっぽかすわけには行かない。義理を欠いてもステージ優先であるが、マトモな社会人であるので浮世の義理優先である。
若草山観光振興会の会長に電話をしたら、「う〜ん」とうなってました。
葬式がすんでからでもと言われたけど、時間的にかなり厳しいので今年は欠場ということにした。
新しい衣装も用意して張り切っていたのであるが仕方がない。この衣装、家内に言わせれば史上最低の衣装だ。先週、着て見せたら、情けないと言って泣いた。今までも衣装のことでは散々言われたが、涙をこぼしたのは初めてだ。芸のためなら女房も泣かす。三流芸人の域に達しつつある。娘にも見せたいのだが、見たくないと言って見てくれない。
若草山観光振興会の会長の話では、今回は今までになく大きな舞台を用意したとのことで、返す返すも残念である。東京から駆けつけてくれるシカセンさんや、全国のファンの皆様に申し訳ない。
毎年のことではあるが、年が明けると家内が嘆き始める。悲嘆にくれ、怒り、絶望のどん底という感じになる。私にとっては年に一度の晴れ舞台、家内にとっては年に一度の恥さらし。
葬式で欠場と言ったら、一瞬歓喜に顔が輝いた。しかし、がっくりと肩を落としている私を見て、「こうなると、かわいそうやね〜」
そうか！そう思ってくれるのか!
やはり夫婦である！改めて夫婦愛、深い絆を確認した。
よーし、来年は張り切ってぶちかますぞ！
