若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

サプリメント

サプリメントの広告が目立つ。

サプリメント」というのは「栄養補助食品」のことで、本来は、食事で取れる栄養素が何らかの事情で取れない場合、これで補助しようというもののはずだが、いまや嗜好品ともいわしの頭ともつかぬものになっているように思える。
広告を見ている分には、世の中によくもこれだけ素晴らしいものがあふれているものだと神の恵みと人類の知恵に感謝感激せずにおれない。また、日本にこれだけ人類の健康に寄与する会社があることは我々の大きな誇りであると思える。

私は、一人「サプリメントファン」を知っている。彼は糖尿が要注意で、血糖値を下げるサプリメントを愛用している。何種類だろうか。いちいち説明してくれるが覚えきれない。毎日、大量に飲んでいる。
大量に飲むのはこの人のクセなのだ。
この人は、サプリメントを大量に飲みだす前、コーヒーや清涼飲料水を大量に飲んでいた。大変な甘党なのだ。
この人がインスタントコーヒーを入れるところを初めて見たとき驚いた。
まず、大きめのコーヒーカップにインスタントコーヒーをスプーン五杯くらい入れる。次に砂糖をスプーンで十杯、最後に、クリープを入れないコーヒーなんて!と叫びながらこれも十杯。コーヒーカップの半分以上が三種類の粉末で埋まる。

ここに湯を入れても液体にならないのではないかと思えた。
「練りコーヒー」でも作るつもりなのか。

糖尿病にならない方がおかしい。現在、各種サプリメントを大量に服用しているのに血糖値が下がらないと嘆いている。彼の嘆きを聞いて、サプリメントというものの効果に不信を持つ方もあると思うが、私はサプリメントの味方だ。

この人は、コーヒーをやめたわけではない。清涼飲料水もやめていない。
家の冷蔵庫にコーラが入っていれば飲んでしまうと言う。奥さんにやかましく、「コーラを買うな」と注意はしているそうだ。
夕食はできるだけ控えるようにしているので、夜遅くに腹が減る。
そんな時は、アンパンを五個食べたり、近所のラーメン屋でラーメンを食べたりする。

この人にはもう少し強力なサプリメントが必要なのか。
あるいは、この人に必要なのは、血糖値を下げるサプリメントではなく、飲み食いする意欲を失わせるような過激なサプリメントなのかもしれない。
そんなものをサプリメントと言うかどうかは知らない。